この記事の手順と項目名は、執筆時点でiOS 26とmacOS Tahoe 26で確認したものです。これより新しいバージョンでは、項目名や場所が変わっていることがあります。確認は上から順に進めてください。手間が少なく、よくある原因から並べています。
80%前後で止まるなら、まず充電の最適化と充電上限を確認する
充電が80%前後で止まる場合、多くは故障ではなく仕様です。iPhoneとMacには、バッテリーの劣化を抑えるために充電を途中で止める機能があります。
iPhoneの場合
「設定」→「バッテリー」→「充電」を開きます。ここに「バッテリー充電の最適化」と、iPhone 15以降のモデルでは「充電上限」があります。充電の最適化は、普段の充電パターンを学習します。そのうえで80%で一時停止し、使い始める時刻に合わせて100%にする機能です。充電上限を80%などに設定している場合は、その値で毎回止まります。
最適化で止まっているときは、ロック画面に通知が出ます。通知を長押しすると「今すぐ充電」を選べます。上限の設定が原因なら、設定値を100%に戻せば止まらなくなります。この2つで説明がつかない場合や、80%より低い位置で止まる場合は、次の節に進んでください。
Macの場合
MacBook AirやMacBook Proなどのノート型では、「システム設定」→「バッテリー」を開きます。「バッテリーの状態」の横にある情報ボタン(i)を押すと、「バッテリー充電の最適化」の設定があります。最適化によって充電が保留されている場合は、メニューバーのバッテリーアイコンをクリックすると状態が表示されます。そこで「今すぐフル充電」を選べます。
ケーブルと電源アダプタを差し替える
充電がまったく始まらない場合や、ついたり切れたりする場合は、ケーブルとアダプタを疑います。最も多い原因で、確認の手間も小さいからです。
確認するときは、組み合わせを1つずつ変えます。まずケーブルだけを別のものに替えます。次にアダプタだけを替えます。最後にコンセントの差し込み口を替えます。こうすると、どれが原因かを特定できます。延長コードや電源タップ、パソコンのUSBポートで充電している場合は、壁のコンセントに直接つないで試してください。
iPhoneに「このアクセサリは使用できない可能性があります」と表示される場合は、ケーブルや端子の不良か、認証を受けていない製品が原因のことがあります。Lightningケーブルなら、Appleの認証プログラムであるMFi(Made for iPhone)の認証品を使ってください。
充電が遅いだけなら、アダプタの出力を確認します。出力とは、アダプタが供給できる電力のことで、W(ワット)で表します。iPhoneの高速充電には、20W以上のUSB-C電源アダプタと、それに対応したケーブルが必要です。Macで出力の小さいアダプタを使うと、使用中に充電がほとんど進まないことがあります。Macでは、optionキーを押しながらアップルメニューを開き、「システム情報」→「電源」を選ぶと、接続中のアダプタのワット数を確認できます。
別のケーブルとアダプタで正常に充電できたら、元のケーブルかアダプタの不良です。どの組み合わせでも充電できない場合は、本体側の確認に進みます。
充電端子のホコリや異物を確認する
ケーブルを替えても直らない場合は、本体の充電端子を見ます。iPhoneの端子には、ポケットの糸くずやホコリが溜まりやすいからです。異物があると、ケーブルが奥まで刺さらず接触が不安定になります。差し込んだときに以前よりケーブルが浮いている、軽く触れただけで充電が途切れる、といった症状が目安です。
ライトで照らして中を確認します。異物があれば、iPhoneの電源を切ってから取り除きます。クリップや針などの金属は端子を傷めたりショートさせたりするので使わないでください。取れない場合や、端子の中が変色・変形している場合は、無理をせず修理窓口に相談してください。
本体が熱いと充電が一時停止する
本体が高温になると、バッテリーを守るために充電が一時的に止まります。iPhoneでは、80%を超えた充電が保留される旨がロック画面に表示されることがあります。これは保護機能なので、温度が下がれば充電は自動で再開します。
高温になりやすいのは、充電しながらゲームや動画撮影をしたとき、直射日光や車内に置いたときです。厚いケースを付けたままのワイヤレス充電も熱がこもりやすい条件です。ケースを外し、涼しい場所でしばらく置いてから再度充電してください。涼しい環境でも毎回すぐ熱くなって止まる場合は、本体かバッテリーの異常も考えられるので、後半のバッテリー確認に進みます。
「液体が検出されました」と表示されたら乾くまで待つ
iPhone XS以降の一部モデルは、充電端子が濡れていると「Lightningコネクタで液体が検出されました」などの警告を出します。USB-Cのモデルでは「USB-Cコネクタ」と表示されます。端子が濡れたまま充電すると端子やケーブルが腐食する恐れがあるため、警告中は有線充電が制限されます。
端子を下に向けて手のひらに軽く当て、余分な水分を落とします。そのあと風通しの良い場所に置き、少なくとも30分待ってから再度つなぎます。乾くまで最長で24時間ほどかかることがあります。ドライヤーなどの熱、綿棒の差し込み、米の中に入れる方法はAppleが避けるよう案内しています。急いで充電が必要な場合は、MagSafeなどのワイヤレス充電なら使えます。濡れた覚えがないのに警告が繰り返し出る場合は、ケーブル側の汚れや端子内部の異常も疑ってください。
再起動とソフトウェアアップデートを試す
ここまでで原因が見つからない場合は、ソフトウェア側の一時的な不具合を疑います。まず本体を再起動します。iPhoneは電源を切ってから入れ直します。Macはアップルメニューから「システム終了」を選び、30秒ほど待ってから電源を入れます。
次に、OSを最新版にします。iPhoneは「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」、Macは「システム設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」から更新できます。充電の不具合がアップデートで修正されることがあるためです。アップデート中に電池が切れないよう、ある程度充電できている状態で行ってください。
それでも直らなければバッテリーの状態を確認する
iPhoneでは「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」で、最大容量を確認できます。最大容量とは、新品時と比べて今のバッテリーがどれだけ電気を蓄えられるかを示す割合です。劣化が進んでいるとサービスを推奨するメッセージが表示されます。iPhone 15以降では、「設定」→「一般」→「情報」で充放電の回数(充放電回数)も確認できます。
Macでは「システム設定」→「バッテリー」で、「バッテリーの状態」が「正常」か「修理サービス推奨」かを確認します。充放電回数は「システム情報」→「電源」に表示されます。
バッテリーが劣化していると、充電が途中で止まったり、残量の表示が急に変わったりすることがあります。「修理サービス推奨」と出ている場合は、バッテリー交換を検討してください。表示が正常なのに充電できない場合は、端子や内部の部品の故障が考えられます。どちらも自分で直すのは難しいので、修理窓口に相談します。
修理窓口に相談するか判断する基準
次のどれかに当てはまれば、修理を依頼する段階です。別のケーブルとアダプタを使っても充電できない。端子に変形や変色がある。涼しい場所でも熱くなって充電が止まる。乾かしても液体検出の警告が消えない。バッテリーの状態に修理を勧める表示が出ている。
相談先は、Apple Store、Apple正規サービスプロバイダ、配送修理から選べます。AppleCare+に加入していて、バッテリーの最大容量が基準を下回っている場合は、無償で交換できることがあります。修理料金と保証内容は、Appleサポート公式サイトで最新の情報を確認してください。依頼する前に、iPhoneはiCloudかパソコンに、MacはTime Machineなどにバックアップを取っておきます。