iPhoneの買い方は、主に4つあります。Apple StoreでSIMフリー版を買う方法、キャリアで分割払いと返却プログラムを使う方法、Apple整備済製品を買う方法、中古ショップで買う方法です。この記事では、この4つを同じ5つの観点で比べます。観点は、総支払額、保証とAppleCare+、回線の自由度、バッテリーの状態、手放すときの扱いです。ここに書く内容は2026年10月の執筆時点のものです。価格やプログラムの条件は頻繁に変わります。購入前に、Appleと各キャリアの公式サイトで最新の条件を確認してください。
重視する点ごとに向く購入先
選び方の基準を先にまとめます。同じiPhoneを3年以上使うつもりなら、Apple StoreのSIMフリー版か整備済製品が有力です。どちらも本体を一括で自分のものにできます。そのため長く使うほど、1年あたりの費用が下がります。2年ごとに最新モデルへ替えたい人や、月々の支払いを抑えたい人には、キャリアの返却プログラムが合います。2年前後で端末を返す前提なので、支払いの一部が免除されます。とにかく購入時の出費を抑えたい人には、中古ショップが候補になります。ただし、端末の状態を自分で見極める必要があります。新品にこだわらず、保証もほしい人には、その中間にあたる整備済製品が向きます。
5つの観点で並べた比較表
| 観点 | Apple Store(SIMフリー) | キャリア(返却プログラム) | Apple整備済製品 | 中古ショップ |
|---|---|---|---|---|
| 総支払額 | 定価。長く使うほど割安 | 返却すれば実質負担は小さい。返却しないと定価並み | 新品より安い | 最も安くなりやすい |
| 保証・AppleCare+ | 1年保証。AppleCare+に加入できる | 1年保証。購入時にAppleCare+やキャリア独自の補償を選べる | 新品と同じ1年保証。AppleCare+に加入できる | 店舗独自の保証が中心。AppleCare+は原則加入できない |
| 回線の自由度 | どの回線でも使える | 端末は他社回線でも使える。ただし割引は回線契約が条件のことが多い | どの回線でも使える | 端末による。ネットワーク利用制限の確認が必要 |
| バッテリー | 新品 | 新品 | 新品のバッテリーに交換済み | 個体差が大きい |
| 手放すとき | 自由に売却・下取りできる | 返却が前提。故障があると追加費用 | 自由に売却・下取りできる | 自由に売却できる |
購入先ごとの強みと弱点
Apple StoreのSIMフリー版
Apple Store(直営店とオンライン)で買うiPhoneは、SIMロックがかかっていません。どのキャリアや格安SIMでも使えます。購入後30日以内なら、AppleCare+に加入できます。AppleCare+は、Appleの有償の延長保証です。画面割れなどの修理費が安くなり、バッテリーの交換も対象になります。
弱点は、購入時の負担が4つの中で最も大きいことです。キャリアのような端末値引きもほとんどありません。分割払いの方法もありますが、金利や条件は時期によって変わります。また、2年ほどで買い替える人にとっては割高になりがちです。売却額が購入額を大きく下回るためです。
キャリア版(分割・返却プログラム)
ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルには、それぞれ返却型の購入プログラムがあります。端末代を分割で払い、所定の時期に端末を返すと、残りの支払いが免除されたり軽くなったりする仕組みです。2年程度で返す前提なら、月々の負担は4つの中で最も小さくなります。なお、2021年10月以降に国内で売られている端末は、原則としてSIMロックがかかっていません。
弱点は、端末を最後まで自分のものにする前提ではない点です。返却時に画面割れなどがあると、追加の費用がかかります。返却せずに使い続けると、残りの代金を払うことになります。その場合、総額は定価とほぼ変わりません。さらに、割引の多くは回線の契約やオプションへの加入が条件です。後から格安SIMに乗り換えると、得にならない場合があります。プログラムの名前や条件はキャリアごとに違い、改定も多いので、契約前に書面で確認してください。
Apple整備済製品
整備済製品は、Appleが点検・整備して売るiPhoneです。Appleの説明では、新品のバッテリーと外装に交換されています。保証は新品と同じ1年で、AppleCare+にも加入できます。価格は同じモデルの新品より安く設定されています。
弱点は在庫です。販売されるモデル、容量、色は時期によって限られます。最新モデルはほぼ並びません。希望の構成が出るまで待つ必要があります。また、旧モデルはサポートを受けられる期間が新品の最新モデルより短くなります。サポート期間とは、iOSのアップデートが提供される期間のことです。
中古ショップ
中古ショップは、4つの中で最も安く買えることが多い購入先です。少し前の型番も選べます。
弱点は、端末の状態にばらつきがあることです。バッテリーの最大容量は、「設定」→「バッテリー」から確認できます。最大容量とは、新品時と比べてどれだけ充電できるかの割合です。80%を下回ると、交換の目安になります。購入前に、次の2点も確認してください。1つ目は、ネットワーク利用制限の判定です。これは、分割払いが残った端末などにかかる通信制限です。2つ目は、「探す」がオフになっていることです。オンのままだと、アクティベーションロックで初期設定ができません。保証は店舗独自のものが中心です。Appleの保証が残っているかは、Appleの保証状況確認ページで調べられます。
予算・使う年数・回線契約で分けた選び方
予算に余裕があり、3〜4年以上使う人には、Apple StoreのSIMフリー版が合います。AppleCare+と組み合わせれば、長く安心して使えます。回線を自由に選べるので、途中で格安SIMに移っても困りません。
予算を抑えつつ、長く使いたい人には、整備済製品が向きます。1つ前のモデルでもかまわない人に特に合います。バッテリーと保証が新品と同等なので、中古より不安が少なくなります。
大手キャリアの回線を使い続ける予定で、2年ごとに買い替えたい人には、キャリアの返却プログラムが向きます。逆に、近いうちに格安SIMへ移るつもりなら、条件をよく確認してください。割引が受けられなくなる場合があります。
初期費用を最小にしたい人や、サブ機として使う人には、中古ショップが候補です。ただし、バッテリーの交換費用が後からかかる可能性を考えておく必要があります。その費用を足すと、整備済製品と大差なくなることもあります。
購入前に確認すること
迷ったら、まず「何年使うか」と「今の回線を続けるか」を決めてください。この2つで、候補はほぼ2つに絞れます。そのうえで、同じモデル・同じ容量で総支払額を計算して比べます。Appleの公式ストアの価格と、整備済製品のページの在庫は、購入直前に必ず確かめてください。キャリアのプログラムでは、返却時期と追加費用の条件も確認が必要です。